中央記念館周辺のケヤキに混じって、淡黄白色の蝶形花が咲き誇っている高木が気になりませんか?それは、マメ科のイヌエンジュで、山地に自生する日本固有種です。ちなみに、本樹に似た街路樹を仙台市内でよく見かけますが、そちらは中国原産のエンジュです。イヌエンジュの葉裏には細かな灰色の毛が密生していて春先にはとても目立ちます。また、イヌエンジュには平べったい豆果(さや豆)がなりますが、エンジュのそれは数珠玉状で形が明らかに異なります。材は辺材(丸太の外周部)が黄白色で、心材(辺材に包まれる内側)は暗褐色で、両者のコントラストが面白く、床柱などに好んで使用されます。