落葉樹の葉が枯れ落ちた葉痕に、子供の顔や動物の顔などのユニークな姿を見ることが出来ます。面白い顔の正体は葉が元気な時、茎や葉柄で水分や養分を通した管の痕跡です。見過ごしてしまいそうな程の大きさですので、冬芽と共にお楽しみください。
①アジサイ(ユキノシタ科)紫陽花
葉痕は倒松形~ハート型で維管束痕は明瞭に見えます。顔は肌が白くきれいで、額の側芽がティアラのようでアクセントになっています。
②オニグルミ(クルミ科)鬼胡桃
葉痕は隆起しT字型で大きく、ヒツジの顔に似ています。鼻の部分が何とも言えない雰囲気を出していますが、写真は怒っているようなちょっと怖い顔です。
③カラスザンショウ(ミカン科)
昨年、落葉した葉痕跡で維管束がニコちゃんマークの様であどけない顔です。木肌には鋭い棘がありうっかり触ると大変な目に遭いそうです。
④クズ(マメ科)葛
春から瞬く間にツルを伸ばし、林を覆ってしまう厄介な植物ですが、葉の枯れ落ちた葉痕は何かの動物の顔に見えます。何の動物の顔でしょうか?何か睨まれているような気分です。
⑤トチノキ(トチノキ科)栃の木・橡の木
水あめ状の冬芽の下に三角の形をした顔があどけないです。
その下の葉痕は貴婦人の首元のネックレスの様な形です。
⑥ニワトコ(スイカズラ科)接骨木
大きな花芽の下の葉痕はハート型~腎形で大きく顔に白い粒々があり、顔にパウダーをかけたように見えます。
⑦ホオノキ(モクレン科)朴の木 別名ホオガシワ
葉痕はハート型から楕円形で、維管束痕が多数バラバラに散らばり、何の形か良く分かりませんが拡大しますと唇の形に見えます。
⑧リョウブ(リョウブ科)令法 別名ハタツモリ
芽鱗は本来冬芽を保護する役目ですが、何故かリョーブの2枚の芽鱗(陣笠をかぶっているようです)はすでに外れかけ裸芽が見えます。芽鱗無しでもこれからの本格的な寒さ対策が十分出来上がった為でしょうか?