県民の森も初夏の装いになり、ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)など夏の花が咲き始めました。

1.アカシデ(カバノキ科)赤四手 別名ソロ
名前の四手は、しめ縄や玉串などで、垂れ下がる細長く切った紙(紙垂)のことで、果穂を四手に見立てたことから名づけられました。花後果穂が熟し、たわわに垂れ下がっています。一般的にアカシデ、イヌシデおよびクマシデはシデ3兄弟と呼ばれています。但し県民の森ではクマシデは確認されていません。

2.イヌシデ(カバノキ科)犬四手 別名シロシデ、ソネ
「イヌ」は一般的に役に立たないものや毛の多いものを指します。アカシデの果穂と比べ、全体的に雑な感じがします。

3.サワシバ(カバノキ科)沢柴 別名サワシデ
名前は沢に生えるシデの意味です。アカシデ、イヌシデなどがシデ3兄弟と呼ばれているのに仲間外れは可愛そうに感じます。生育場所が沢筋などで、県民の森では菅野沢溜池周辺で見られます。

4.サルナシ(マタタビ科)猿梨 別名コクワ・シラクチヅル
名前はサルが食べるナシの意味でつけられました。ウメによく似た白い花を下向きに付けます。花は雄花、雌花、両性花がありこれから開花します。雌雄異株の落葉性のつる植物です。

5.ゼンテイカ(ススキノキ科)日光黄菅 別名:ニッコウキスゲ
高原の夏を彩る代表的な花です。草原に一面に咲き誇る風景は一見に値します。花は一日花で、朝開いて夜にはしぼむ一日花です。名前の由来は不明で、中禅寺湖、戦場が原(庭とみて)で咲いていたからゼンテイカ。また日光で咲き、葉がスゲ(菅)に似ているからニッコウキスゲの説があります。

6.ハクウンボク(エゴノキ科)白雲木 別名:オオバジシャ
名前は白い花が群がって咲く様子を白い雲に見立てました。遊歩道脇に白い花を20個ほど連ね垂れ下がり、芳香を漂わせています。また大きい葉はビロードのように柔らかく、ふわふわした心地良い肌触りです。